2016年 12月 23日

美学

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薄味じゃなくてね ちょうどいいのがいいんだよ
よくみんなね 薄味でいいねっていう
ちょうどいいっていうのは1か所しかない

薄味はどこまでいっても薄味 濃いのはどこまでいっても濃いんだよ
それは逃げ
ギリギリだからこそお客さん一口食った瞬間に「うまいって」
際(きわ)だからうまい

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よく見たら「ここにありました! これでしょ?」って誰かが見つけた

でもそのちっちゃい穴を見つけてもね 俺はねそれをものすごく深く深く掘っているから
だからのぞいても見えないように そういう仕事を俺はする

でも そこへね 潜って来てみて そんな細い深いちっちゃい穴に
入って来てみたらね そこに野球のグラウンドぐらい俺の世界を広げてあるよ、と
迷子になるくらい広げとくから 
そういう仕事をしたい

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これは、とある番組で天ぷら職人の早乙女 哲哉さんが語っていた言葉です。
心にすごく響きました。

誰かの言葉に魅了されるなんてことは、歳を重ねるにつれ段々と減っていきます。
きっと自我が確立され、価値観が確立され、人生観が確立されていくからなんでしょう。
「そうは言ってもね」・・・・と、誰かの言葉を咀嚼し、消化します。
そして、自分の考えとは違うな、と受け流していきます。
だから、感銘を受けるなんてことは少なくなっていくわけです。

僕はあくまでアマチュアのカメラ好きってだけだけれど、この早乙女さんの哲学・・・・美学のように写真に向き合っていきたいなと、そんな風に思います。

それから早乙女さんは、弟子入りした18歳の女の子が思うように魚(きす)をさばけないのを見ながら、こんな風にも言っていました。
「たくさんやるから上手くなると思うでしょ。そうじゃなくて、やればやるほど下手になるもんなんだよ」

きっと「悩み、試行錯誤し、遠回りをしなければ一人前にはなれない」・・・・そういう意味を込めた言葉だろうと推察します。
写真も同じですね。時々「以前のほうが上手く写真が撮れていたんじゃないか」と自信をなくしてしまうことがあります。きっとこういう気持ちは多かれ少なかれみなさんの中にもあるのではないでしょうか。
そうなんですよね、きっと撮れば撮るほど下手になっていくんでしょうね。でもそれでいいんだろうなぁ。そうなるしかないんだろうなぁ・・・・。

【Film】   ILFORD XP2 Super 400
【Scanner】 Nikon COOLSCAN V
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by photonine | 2016-12-23 16:06 | Monochrome | Comments(0)
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