2017年 03月 04日

CHANGE THE METHOD #3 ~白と黒の迷宮 Leica 6bit code 編~

Leica MシリーズはM8からデジタルとなりました。このデジタル化に合わせLeicaはレンズ識別システムを導入しました。いわゆる6bitコードと呼ばれるものです。どんなものかというと、こんな感じです。

Leica Lens Code

レンズの接合部に白または黒のマークを6個配置し、この組み合わせをボディ側のセンサーで読み込ませレンズを識別するという仕組みになっています。

しかーし、です。古いレンズはどーすんの?・・・・ってコトになるわけですよ。だってこんな白と黒の表示、古いレンズには付いていないわけですから。
で、M9以降はマニュアル設定できるようになりました。「古いレンズはメニューにあるレンズの中から類似するものを選択してね」っていう心遣いです。ありがとう、Leica!

でもね、ついつい忘れちゃうんですよ。若くないから。レンズ交換したらマニュアル設定し直してっていう単純な作業が面倒臭いんですよ、若くないから。
僕と同じ理由かはさておき、古いレンズを自動で6bitコード認識させられないか、と考える人はたくさんいるようで、皆さん多かれ少なかれ苦労されているわけです。
本日は、そんな非6bitレンズを自動認識させるまでのワタクシNINEの改造奮闘記をお届けします!





自動認識させるためには、古いレンズにマーキングをしてあげなければなりません。そしてマーキングをするためには、正しく6つのポイントの位置を把握しなければなりません。これが第一の関門です。

はい、まずは簡単な方から説明していきましょう。最初はLレンズです。
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はい、終了(早っ)
実は、最近は6bit対応のMLリングが市販されています。6つの溝が予め彫られていて、必要なところにペイントすれば、それで認識してくれるっていう、とっても便利な代物です。どのレンズのコードを振るかは、こちらを参考にします。
ペイントは黒のみでOK。白は不要です。ただし、こんな単純な作業にも注意点が1つあります。それは「何で塗るか」という問題です。
実は、この擬似6bit化にはマッキー(油性ペン)が良いという通説があるのですが、今回試したところではさっぱり認識してくれませんでした。おそらくマッキーの場合、透明性が高いのではないかと思います。つまり素地の銀色を塗り潰しきれない。私の場合、マッキーで認識してくれたのは1本のレンズのみでした。他は100均の油性ペイントマーカーを使いました。こちらはバッチリでした。もしマッキーで挫折している人がいたら、ペイントマーカーをおすすめします。

続いては、NOKTON classic 35mm F1.4 SCです。

6bit非対応のレンズにコードを記すため、実は便利なものが市販されています。それがこれ「M-Coder」。
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これさえあれば、どんなMレンズでも一発で6つのポジションを特定できます。ただお値段がちょっとお高めで、かつ最近はあまり市場に流通していないようです。だったらいっそ自分でDIYしちゃえ、って作っちゃいました。
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EXCEL使ってちょちょいと作画。特殊なソフトなんて使う必要ありません。で、プリントアウトしたものをスプレーのりで厚紙に貼り付けます。
右下に写っているのは100均で売っているお湯で柔らかくなるプラスチック粘土『イロプラ』。こいつを柔らかくした状態で、実際の6bitレンズに型押しします。画像ではわかりづらいのですが、上部にデコボコしたところがあるの、わかりますか?あれが6bitのポジションです。硬化した後、水性ペンを塗り、乾いてしまう前に左上の作画したシートにスタンプします。これで6bitのポジション確定です(実際にはこれとは別にもう1点ポジションを特定する必要があります。赤いシミみたいな部分がそれにあたります)。
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で、切り抜いて完成。ちょっと雑ではありますが、6bitレンズに当てて位置にズレがないか確認してみると、だいたいOKな感じだったので、これで良しとしました。「M-Coder」ならぬ「N-Coder」(もちろん”N”は”NINE”のN 笑)の完成です。
一応お話しておくと、手間暇かけてこんなもん作らなくても、6bit位置を正確に把握する方法は他にもあります。レンズリアキャップとマスキングテープを使うなんていう方法はおすすめだと思います。僕の場合は、改造を想定していたレンズの数が結構多かったので、最初に苦労しても後々楽ちんなほうがいいな、と考えて製作することにしました。

さてさて、いよいよNOKTONの6bit化です。
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まずはこのN-Coderを使い、位置を特定。こんな感じです。
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連続する2つ以上の黒のポジションは1つ1つのポジションを区切る必要はなく、一筆で塗りつぶして大丈夫です。
Voigtlanderレンズは、ちょうど6bitコードが配置される外周部分が一段低くなっていて、レンズ装着の際もボディ側と接触しないため、摩擦による塗料剥げを心配する必要がありません。上述したとおり、マーキングは100均の油性ペイントマーカーを使っています。はい、これで完成です。

さて、お次はElmar-C 90mm f/4です。
実はLeica純正レンズならば、ebayなどで出品されている6bit付きマウントなるものにまるごと交換しちゃうという荒業もあります。
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しかし需要が低いのか、Elmar-C 90mm用の6bit付き交換マウントを見つけることはできませんでした。はい、自分で何とかするしかない状況です。
Leica純正レンズのマウント接合部はVoigtlanderのように段差がなく、表面はつるつる。どんな塗料を使ってもレンズ着脱の際の接触は免れず、摩擦を繰り返すたび塗装が剥がれてしまいます(マッキー及びペイントマーカーで検証済) 。さらにElmar-C 90mmの場合、コードを付したい部分にネジ穴があり、これがとっても邪魔なんです。NOKTONに比べるとかなり手ごわい状況。そこで油性塗料に変わって登場するのが黒のテプラです。
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これを適当な大きさに切って貼り付けます。テプラも擬似6bit化ではよく使われるツールで、ネジ穴も丸ごと隠すことができます。位置さえ合わせばしっかり認識してくれるはずと試してみると、一発で認識してくれました。

さて、最後です。こいつは強敵でした。はい、MS オプティカル R&D改造のいわゆる宮崎Biogon 28mmです。
僕の手元には、宮崎さんの手によってMマウント改造されたCONTAX Gシリーズ用のBiogon(21mm、28mm)とPlanar 45mmがあります。
これらのレンズはマウント部分がシルバーではなく、ブラックで統一されています。以前どこかで読んだ記憶があるのですが、宮崎Biogonのマウント部にはエポキシ固定された市販のMLリングが使われているらしく、そしてそのリングには親切にも6bitの位置を窪ませた加工が施されています。おそらくRAYQUALのものだと思います。

素地が黒なのだから、これまでの手順とは逆に白のペイントマーカーを塗布すれば良いだろう(実際そういう方法で6bitを認識させているユーザーさんもいるようです)と思い、さっそく実行してみたのですが、むむむ、全然認識しません。
それじゃあ、というコトで、範囲全部を白で塗りつぶし、その上に黒のポイントをペイントマーカーで記してみました。しかーし、これも認識しません。
これはいったいどういうことなのか・・・・ここから長い迷宮の旅が始まりました。

ふぅー、今回も随分長くなってしまいましたね。この続きはまた次回に・・・・。

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by photonine | 2017-03-04 12:32 | 写真に関するエトセトラ | Comments(0)
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