2017年 11月 04日

黄昏神田川

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御茶ノ水は僕にとってとっても想い出深い街だ。
駅を降りて靖国通りにぶつかるまでの短い道のりには、多数の楽器店が軒を連ねている。学生時代、僕はその楽器店を訪ねるため、足繁くその街に通ったものだった。時にはギターを始めたいという女の子を横に連れて。

15歳の僕が、初めて自分のお金でアコースティックギターを買ったのも、この街だった。そのギターの名はHEADWAY HD-208。当時アコギと言えば、国産メーカーではYAMAHAやMorrisといったメーカーが主流で、少しこだわりを持った連中がTakamineやK.Yairiなんかを使っている程度に過ぎなかった。誰もHEADWAYなんていうギターメーカーを知らなかった。
15歳の僕は、一人でその街に出掛け、誰にも頼らず、自分の耳と、指と、そのギターが発する空気の振動の心地よさだけを頼りに、その1本を選んだ。
1983年 放火と思われる不審火によりHEADWAY工場は全焼。HEADWAYは一時期休業状態に陥るが、その後復活を果たしている。復活後は廉価なアコギも販売しており昔のような強いこだわりは感じられなくなってしまった(復刻モデルや高価なモデルも製作しており、こちらの評価は高い)。

工場全焼前の昔のHEADWAYの評価は一部マニアの間でかなり高く、前出の僕のHD-208というモデルも程度が良い場合には当時の購入価の3倍近くで取引がされているらしい。勿論、僕は手放すつもりはないけれど。

音楽活動から離れて、僕が御茶ノ水を訪ねる理由はほとんどなくなってしまった。だから御茶ノ水駅に降り立ったのも久しぶりのこと。
僕がこの素敵なギターを買ったあのお店は、まだあるのだろうか。



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by photonine | 2017-11-04 15:19 | Color | Comments(2)
Commented by mminorun at 2017-11-06 09:05
こんにちは。
わたしもお茶の水界隈の雰囲気が好きです。
お写真、光の入りこみ方がすてきですね、思い出の地というイメージに合っている気がしました。
HEADWAYというギターメーカーは知りませんでしたが、先ほどホームページをのぞいてみました。わたしもそのうちYairiを!と思っていた一人ですが、HEADWAYという選択肢も増えました。できれば、強いこだわりがあった頃に手にいれたかったですね。でも復活劇を遂げたという力強さもいいです。
お茶の水、またぶらぶら歩きたくなりました。
Commented by photonine at 2017-11-06 12:28
>mminorunさん

こんにちは。ギター、ご興味がおありの方からのコメント、とても嬉しいです。
今はエレアコ主流ですが、生ギターも捨てたもんじゃありません。
ぜひ御茶ノ水で試し弾きして、納得のいく1本をお選びください。
素敵な1本に巡り会えますように・・・・。
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