2015年 05月 09日
ご無沙汰しています。 忙しかった4月を終え、さあ写真撮るぞ、BlogもUPするぞ・・・・とウキウキ気分で迎えたGW。 突入と同時に風邪をこじらせてしまい、ずぅーーーーーーーーーーーーと、病床に臥しておりました(涙目)。 久しぶりに体温計の数字が40℃を超えるのを見ました。なんスか、40℃って? 少しぬるめの風呂ですか?(笑) いやぁ、辛かったです。うなされ、うわごとを言う、というのを初体験しました。 そんなわけで、写真、全然撮れておりません。本当は新しく購入したElmar-C 90mmを使ってバシバシ写真撮って、じゃんじゃんBlogにUPしたかったのですが、あえなく、お・あ・ず・け、となってしまいました。とほほ。 で、今日は、前回もUPしました試し撮りの中から数枚見繕って、少しこのレンズの個人的な所感などをつらつらと綴ってみたいと思います。レポ的な記事に興味の無い方はテキストすっ飛ばして、写真だけお楽しみいただければと思います。 ・・・・・・・ まず使ってみて最初に驚いたのは、色の鮮やかさ、コントラストの高さでした。 前記したとおり、試し撮りの作例なので、今回UPする写真それぞれに面白みは全くありません。また、若干ピントや露出に難のある写真もありますが、ご了承の程を(笑) ちなみに撮影条件ですが、うす曇り、時間としては正午過ぎくらいの撮影でした。 このレンズ、購入前にネットで色々調べた際には「開放でのコントラストが低い」といった意見も見かけたのですが、やっぱり自分で使ってみないとわからないものです。撮影条件や、母艦(つまりカメラ本体)で幾分は変わるのだろうけれど、コントラストが低いっていうのはちょっと違うかな、と・・・・。 赤は飽和していますね。これ見てて思ったのですが、マップカメラのHP内のある「Kasyapa for Leica」というページのSummicron 35mm/f2.0 3rdの作例に少しイメージが近いように感じました。順番から言えばElmar-C 90mmの生産が終了した後、Summicron 35mmの3rdは発売されていますが、当時のLeicaにはコントラストとか彩度が高いレンズを設計するベクトルがあったのかもしれない・・・・と勝手に思いをはせてしまいました。 こちらは人物を交えた1枚です。ちなみに女性が手に持っているチューリップは、彼女が茎を折ったのではなく、折れて落ちていた花を花壇に戻そうとしているところです。 こちらもコントラストは高いですね。フレームの中にがっつり正面から顔が写ってしまっている日本人男性がいたので一部トリミングをしましたが、他は手を加えていません。 ※日本人男性はトリミングするのに、外国人女性はしっかり顔が写っていてもOK?・・・・と言う点については、このあと女性達からにっこり笑顔で微笑まれたので、OKと判断しています。これ、大事(笑) 外国人の方は寛容ですよねー。 お次はモノクロ変換した画像を。 ホント、つまらない写真でスミマセン。 ボケについては、まあ標準的な、といったところだと思います。特別汚くも、特別綺麗でもなく、またグルグルボケでもありません。こうしてみると少し線が太いレンズのようにも思えます(感覚的で曖昧な表現で申し訳ないです・・・・笑) 続いて開放以外の描写。 開放以外の描写も、かなりシャープで、すっきりした印象。ピントも問題ないように思います。 そうそう、ピントといえば『このレンズ、M型Leicaで使えるの?』って言うのが購入にあたっての最大のポイントでした。 以前の記事にも書いたとおり、このレンズはライカCL用のレンズで、通常のM型Leicaのレンズとは異なる「傾斜カム」を採用しています。それゆえM型Leicaでピントがあう個体とあわない固体があるというのが定説です。 しかし、では何故あう個体とあわない個体があるのか、その違いは何なのか、については、僕が調べた限りでは全く不明でした。ここから先は僕の勝手な推論なのですが、「ピントがあう個体とあわない固体がある」というのはちょっと大袈裟なのではないか、と。もし、ちゃんとした理由があって、それを知っている方がいらっしゃったら是非ご教示ください。 傾斜カムの傾斜が磨耗して微妙にピントが合わない、なんて事は実際可能性としてあると思います。しかし、ライカCL用であれライカ用であれ、傾斜で調整するか水平の押し引きで調整するかの方式が違うだけで、システムは同じです。劣化による理由以外には傾斜カムだからピントが合わない・・・・なんて理由が想像出来ません。 例えば、カメラ本体側に問題があったのではないか、もしくは別の問題によりピントの合わないレンズだったのではないか、はたまたCL用レンズに対する偏見からこうした噂が広がったのでは・・・・と、色々考えてしまいます。カムの形式に違いがある以上、購入にあたって試写は必須ではあるとは思いますが、世間で言われているほど、高い確率でピントの合わない固体があるわけではないように私は思います。 さて、話を戻しましょう。 実はこのレンズ、前出のマップカメラさんで難有品として販売されていたものです。お値段は2万円台。マップのポイントが1万数千円分たまっていたので、実際には1万円台で入手しました。本当にうっすらとクモリがある程度で、試写の印象では撮影に大きく影響を及ぼさないだろうと思えました。で、購入。まあ、最悪影響があったらプロにクリーニングに出すか、磨いてもらうということも視野に入れつつでしたが。 同じ難有品で、ほぼ同じ価格帯の沈胴Elmar 90mmは酷い状態でした。前玉がキズで真っ白(笑) 試写せずともまともな写真が撮れないことが明白な品で、今回購入したElmar-Cとは同じ難有品でも雲泥の差がありました。程度の良い沈胴も試したけれど、個人的な好みとしてはElmar-Cの方が上でした。 また、トリプレット(こちらも試写しました 笑)については一目でシャープな写りではあったのですが、Elmar-Cとの価格差ほどの違いは私には感じられませんでした。で、結局初志貫徹。こんなものですね。 ・・・・・・・ 今日はかなり長くなりました。もし同じレンズの購入を検討している方がいるのなら、参考になれば幸いです。 私も90mmは初めてなので、早く使いこなせるよう、しばらくは練習していかなきゃ、と思っています(笑) あっ、前回の記事に応えて頂いたsyaraku-syaさん、NeoNさん、本当にありがとうございました。
by photonine
| 2015-05-09 17:55
| Color & Monochrome
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Comments(10)
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syaraku-sya at 2015-05-09 19:14
NINEさん こんばんは。
Elmar-C 90mm でしたか~^^; 外れですね(恥;) 僕も何処かのサイトで拝見しましたが。。開放でのコントラストは引く。。 CLE時代のMロッコール類については描写にザラつきがある。。なんて書いてました^^; ピントの件は全く分かりませんが^^; NINEさんがおっしゃる様にカメラの本体の問題のような気もしますね? 90㎜かぁ。。。。欲しいけど。。悩むなぁ~(笑;)
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ストレート現像でこの鮮やかな赤は驚きでございます。
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photonine at 2015-05-12 22:04
GWは本当に残念でしたね。今年は天気がよかったから、余計に残念でした。
レンズは大外れでした。でも、写りがいいですね。 ライカのMレンズで、デジタルで使った際のコントラストのないレンズって無いような気がします。私の2世代目ズミクロンも開放からしっかり濃厚です。 おそらく、M9CCDとのマッチングが非常によいのではないでしょうか。 モノクロの写真もいいですね。90mmは持っていないので1つくらい欲しいのですが、私の場合はあんまり出番がなさそうで。。。 でも、お安くいいものを手に入れましたね。
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photonine at 2015-05-13 00:13
>とまり木さん
M9- Pは元々赤、青などの原色系が強く出る傾向がありますが、 それにしてもここまでクッキリっていうのは、やはりレンズの 性格だと思います。 これはこれで僕は好きなんですけどねー。
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photonine at 2015-05-13 00:20
>NeoNさん
おっしゃる通りですね。M9系はホント、原色系がクッキリで、 それが特徴でもありますね。 90mmって、決め打ち型の焦点距離だなぁ、なんてボンヤリ感 じています。咄嗟に使うレンズじゃなくて、じっくり被写体と 対峙しながら撮るレンズ。そう考えるとスナップには向きませ んが、案外活躍の場はあるかな、と。 是非是非ご検討くださーい。
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*Leiss
at 2015-11-09 17:02
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NINEさん、こんにちは。サーフィンしている内にここにお邪魔してしまいました。
C90の傾斜カム問題、おっしゃっている内容でほぼ間違いないと私も思います。これまで複数のC40&C90を、それこそ複数のM型で試して来ましたが、問題あるものはこれまでなかったです。 それら実証試験から得た私なりの結論も、「カムによるピント問題はない」。よって以降Cレンズを購入する際の唯一の注意点は、「距離計調整済みのボディで無限がきっちり来るかどうか」だけでした。これは一般的な注意点ですよね、Cレンズに限らず。 そして当時(そして以降も)、ライツ社がこの点について中途半端なコメントしか出さなかったことから「ひょっとしたらピントが合わないのでは?」とライカファンが躊躇したわけですが、「それこそがライツ社の狙いだったのだろう」ということです。つまり、「M型でもピントは来ますよ」と言ってしまうと、当時の35ズミクロンや90mmシリーズなど、高価なレンズ群の売れ行きに直接影響しちゃいますから・・。 と、こんなコメントを書くほど、私もC40&90を愛し続けて20年以上になります。 幸い、CLというM型の下位という位置付けや、件のピント懸念などもあって、「リーズナブルな価格であること」、「C40も90もコンパクトであること」、「C90は特にキレイな個体が多いこと」、「またC90は簡単にバラせる(清掃できる)こと」などが理由で、街で不当に安価に売られているのに出くわすと必ず買い足し、今では結構いっぱいあったりします。(笑) C40&90共通の悩みは、どちらかというとレンズ本体でなく、今では入手が困難な「ラバーフードとシリーズフィルターがレンズの数だけ揃わない点」ですね。(苦笑) 最後に私のCレンズ評価ですが、C40は当時のズミクロ35と遜色なし。M型で使いやすいようにと35枠が出る様マウント部を少し削っています。 C90は、おっしゃる通り色も乗るしピントも来るが、なぜか「ものすごいシャープ感はない」。しかしそんなマイルド感(←とでもいうのでしょうか)が大好き、であります。両方とも一生使っていくことになるでしょう。 長々と失礼しました。
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photonine at 2015-11-09 22:55
>Leissさん
こんばんは。初めまして。 コメントを頂きまして、ありがとうございました。 とても心強い味方を得られた気がして、嬉しく思っています。 20年以上ですかー、言葉に重みがありますねー。 ところでフィルターとフードの件ですが、もしかしたら既にご存知かも しれませんが、ebayでピッチ変換リングを入手すれば、通常の39mm径 のフィルターを取り付ける事が可能になりますよ。 僕も純正ラバーフードを所有していますが、ゴムの劣化でベタベタして 気持ち悪いので使っていません。代わりにこの変換リングを入手し、 市販のフィルターを付けた上に八仙堂のフードを取り付け使用していま す。純正に強いこだわりをお持ちでしたら別ですが、そうでなければお すすめですよー。
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*Leiss
at 2015-11-16 13:56
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NINEさん、代替品情報 ありがとうございます、知りませんでした。
というのも、私の場合ラバー以外を考えたことがなかったためで、「純正にこだわる」と いうのも少しはありますが、それよりも「たためば小さくなる」というのが理由だったワケ です。(パチンと閉めるキャップも薄く小さいので、撮影時にポケットにしまっておくのに 全く差し支えないところも長年のお気に入りです。) 40年以上も前のレンズですから、ラバーの材質が劣化しない方が不思議ですが、私の経験 からは「それでも後期テレ・エルマリートの専用ラバーフードよりは全然マシ」で、あちら は何の踏ん張りもなく容赦なく折り目からチギレます。 なので私は、手持ち全てのC40&C90用ラバーフードには、カサカサ肌の娘が「これ 結構高いのよね」と言いつつ使用していた乳液(←しかし透明)の試供品を数本もらい、 この10数年間、3年に1度ぐらいでしょうか、一斉に塗ってやっては軽く拭いて、を繰り 返すことで、何となく長持ち(材質を維持?)している様な気がします。(バリバリ割れて 剥がれてきがちなバルナックや古いMのグッタベルカにも効き目がある様な気がしています。) 古いライカにも「うるおい」は必要なのでしょう。(笑)
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photonine at 2015-11-19 20:59
>Leissさん
「古いライカにもうるおいは・・・・」 面白いですね(笑) 乳液ですか。 何にしろ、お気に入りの道具は長く使っていきたいものですよね。 度々のコメント、本当にありがとうございました。 今後ともよろしくお願いします。
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